プロパンガスとは
LPガスとは
LPガスとは「Liquefied Petroleum Gas」の略称でプロパンやブタンを主成分とするガス体エネルギーです。
なかでも主成分がプロパンの場合は「プロパンガス」とも呼ばれます。
LPガスは通常は気体ですが、圧力を加えたり冷却することで簡単に液体に変化させることができます。
液体にすると気体の時の体積の約250分の1になるという特徴がありますので、驚くほど輸送や保管の効率がよくなります。
その便利な性質をいかし、ガスボンベ内に加圧したプロパンガス(液体状態のガス)をご家庭に運び、調整器などで気体に戻してからガス機器等にご利用いただいております。
日々の暮らしに便利なLPガス
私たちの身近なところでLPガスは活躍しております。
ご存じのとおり、ガスコンロや給湯器など普段からお使いの機器はLPガスを燃料として動いています。
ご家庭だけでなくキャンプやバーベキューなどアウトドアライフに欠かすことのできないカセットコンロ、このカセットコンロ用のガスもLPガスなのです。さらにガスライター、噴霧助剤などでも利用されています。
また熱気球、オリンピックの聖火、やさしい光で道路を照らすガス灯、屋外用蚊取り装置など、本当にさまざまなシーンで私たちのくらしを支えています。
目に見えないところでもLPガスは活躍をしています。
LPガスは、クリーンで高カロリーなエネルギーのため食品加工用、塗装乾燥用、樹脂加工用、窯業用などの工業用の熱エネルギーとしても盛んに利用されています。
レストランなどの厨房機器のエネルギーとして利用されるのはもちろんのこと、空調用として、GHP(ガスヒートポンプ)にも利用されています。
農水産業でも、果物や花などのハウス栽培の加温や炭酸ガス供給、お茶の葉の乾燥や家畜舎の暖房などに利用されています。
災害に強いLPガス
平成7年1月17日未明に起きた阪神淡路大震災は数多くの方の命を奪い、倒壊・消失した建物や施設の数や被害金額など戦後最大の被害をもたらしたと言われています。
大都市における地震災害、さらにはそれに起因した火災などの恐ろしさを改めて見せつけました。
阪神淡路大震災発生直後から都市ガスのライン網はいたるところで寸断されてしまいました。
このような中、新たなライフラインを確保し都市ガスをバックアップしたのはLPガスや石油製品でした。
LPガス業界の対応は非常に迅速で実質約10日間という短期間でガス供給を復旧させたのです。
これにより、二次災害・三次災害を防ぐことができたほか、仮設住宅へのガス供給を行うなど、復旧に大きく貢献することができました。
LPガスが防災という観点から不可欠なエネルギーであることを証明することができました。
さらに、阪神淡路大震災においては、地震そのものの被害のほか火災が予想以上に被害を拡大しました。火災による被害も甚大であった神戸市内では175件の地震に関連する火災が発生しました。
このような状況の中、LPガスを原因とする火災はありませんでした。LPガス容器の元栓を閉じれば、かなりの確立で二次災害の発生を防ぐことが可能だからです。
このようにLPガスは災害にも強いエネルギーとして注目を集めています。
環境にやさしいLPガス
LPガスには…
- 燃焼するとき排出するCO2の量が、石油や石炭に比べて非常に少ない
- 硫黄分をほとんど含まないうえ、窒素も含まれていない
- 燃焼時にススや灰分を出さない
- LPガスを利用することによるオゾン層破壊の心配がほとんどない
などの環境に対する特徴があります。
LPガスは地球の環境破壊に関する問題を最も早期に解決・緩和できるとエネルギーとして期待されています。
またLPガスは、その体積あたりの総発熱量が高く高効率なのも特徴にあげられ、環境に与える影響を最小限に食い止めています。